独立起業と独立開業成功の鉄則
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起業独立・起業開業の成功のポイント 戦術としての広告宣伝 小さな会社や小さなお店にとって効果的な経営戦略が構築できた後に行なうのは「小さな会社やお店にとって有効な戦術」の実行です。これは具体的には見込み客の集客や、見込み客からの問合わせ、申し込みを増やすための広告宣伝になります。 大きな会社では経営資源(具体的には資金)が豊富なために広告宣伝に際しては「大量配布」と「繰り返し」という方針が基本です。しかし、経営資源の限られている小さな会社や小さなお店の広告宣伝は「少量・一回」が原則です。つまり、少ない予算で、一回で効果的な広告を行なうということです。 では、まず大きな会社の広告宣伝とはどんなものになるのか考えて見ましょう。週末にあなたの地区の新聞には大量の折り込みチラシが入っているはずですが、その中に大手量販家電店や大手ホームセンター、大手スーパー、大手自動車メーカーのチラシはありませんか?それらのチラシの特徴は一言で言うと「多くの商品と価格の羅列」です。 実例を挙げると下のような広告物です。こういうタイプの広告物はデザイン・レイアウトを得意とするデザイナーやコピーライター、カメラマンの仕事です。広告制作会社、広告代理店、印刷会社が最も喜ぶ広告物になります。何故なら、高く、大量に、何も考えずに簡単に、キレイに作れるからです。 ということは小さな会社や小さなお店の経営者であるあなたは絶対にこのような広告宣伝物を作ってはいけないということになります。 小さな会社や小さなお店がこのような広告宣伝物を作り始めると資金が減り続ける底なし沼にはまったことになります。 年間の広告アカウント(広告予算)数億円を代理店の営業として扱い、制作会社の経営を行なっていた私が言うのだから間違いありません。 私自身は代理店営業、制作会社経営の後にはアイデア商品販売、パソコン教室経営等を行なうことになり、自分で広告を出稿する側になりました。ここまで述べたように私は広告制作者が経営の素人であることは分かっていましたので、広告物の制作に当たっては自分で構成を考えて、原稿を書き、時には自分で撮影して広告原稿を作りました。 しかし・・・・・実は私自身が構成を考えて、原稿を書き、時には自分で撮影して広告原稿を作成してもなかなか集客は出来ませんでした。 その後、(後にも書いていますが)私自身があるきっかけからマーケティングや社会心理学を学ぶことになり、そのノウハウを広告に利用するようになってから反応率がとても良くなったのです。今では新聞に折り込まれているチラシや新聞広告を見ると大体その会社が儲かっているかどうか私には分かります。 (実際に「この会社は広告が上手だなあ。きっと収益性が高いはずだ。」と思って調べると、納税額が4000万円以上有る優良法人で税務署から表彰されている企業であったり、その折込チラシを見つけた半年〜一年後にはTVCMで全国放送を行うような企業が何社もあります。) 広告が上手な小さな会社やお店簡単な具体例を一つあげましょう。 人間は快楽を求め、苦痛を避ける生き物です。そして快楽を求めて行なう行動より、苦痛から逃れるための行動の方がパワーが強いと言われています。そのためマーケティングでは「意図的に見込み客に恐怖を与え、それに対する救済措置を提示する。」というフィア・アピールと呼ばれるセールス手法がよく使われています。 生命保険会社のCMで「一家の大黒柱であるあなたがガンになったら家族は路頭に迷ってしまいます。備えあれば憂いなし。今すぐ資料請求を!」というのは明らかにフィア・アピールです。 一時的に不安、恐怖を抱く状態を作り出し、その不安や恐怖から逃れるための救済措置を提示しているのです。 不安な状況下では親和要求が発ししやすく、そこで救いの手を差し伸べると、「地獄に仏」状態となり、見込み客を意図する方向へ誘導することが比較的容易になります。 (フィア・アピールは使い方を間違えると、悪徳商法や詐欺につながります。絶対に社会規範や人間倫理に反する使い方はしないで下さい。) フィア・アピールとビジネスを関連付けて話をすると、「人を不安にさせて商売するなんで邪道だ。」という人がいます。でも、これは良い悪いの議論ではなく人間心理と事実についての話です。 意識する、しないに関わらず、セールスの現場では「今どき英語も話せないようでは、リストラ候補ですよ。」とか「パソコンなんか使えて当たり前の時代ですよ。未だに使えないのですか。」「他のライバル企業はとっくの昔に導入済みですよ。早くしないと負けますよ。」という会話が日常的に使われており、こういったセールストークに続いて英会話教材の申し込みやパソコンの導入が薦められます。これもフィア・アピールです。フィア・アピールを知っていて意図的に使っているのか、経験的に無意識に使っているのかの違いだけです。 下図はシロアリ駆除会社のチラシですが、一般的に害虫駆除会社のフィア・アピール利用は次のようなパターンで多く目にすることができます。 セールスのストーリーとしての基本は上記の流れですが、これは明らかにフィア・アピールです。このように広告宣伝の上手な会社というのは人間の感情を動かすことが上手なのです。 つまり、小さな会社やお店が限られたコストで効果的な広告宣伝を行なうには、人間の心を動かすことがポイントです。 心理学を広告宣伝に応用するとその効果が現れやすいのです。私自身は社会心理学を学んで、それを広告に応用するようになってからほとんどの広告出稿でコストの3〜4倍のリターン利益を実現しています。 一般的に企業の収益性を悪化させる要因は固定費(人件費と店舗代等)と、コストに見合ったリターンを得ることの出来ない変動費=広告宣伝費だと言われます。従って、経営資源の乏しい者が起業して儲けを出そうと思うなら、小さく起業することが基本となり、さらにコスト以上のリターンをもたらす広告宣伝戦術を実施することになります。 小さな会社やお店の経営を初心者が成功させる要因の3つ目は 小さな会社やお店が効果的に集客するための広告戦術を理解すること。 になります。 |
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