起業家と心理学
通りを歩いているときに見知らぬ人に声を掛けられるときがあります。
「アンケートにご協力ください!」
大抵の場合、これで足を止めてアンケートに協力する人はほとんどいませんが、もし掛け声が次のようなものだったらどうでしょう。

「17秒だけお時間下さいませんか?」
「23秒ですむアンケートにご協力いただけませんか?」

これでも協力してくれる人はおそらく少ないと思いますが、単に「アンケートにご協力ください!」と呼びかけるよりは相手の興味を惹いたり、「おやっ」と思わせたり、「何故、17秒なんだろう?」と思う人の割合は増えるはずです。

相手の気持ちの中に「おやっ?」と思わせる言葉や問いかけ、身振り等を利用して相手の関心を引く事を「ピーク・テクニック」といいます。ピークは「好奇心をそそる」という意味です。心理学です。

「まだ申し込まないで下さい。」「まずい!青汁」などのピーク・テクニックを利用した広告宣伝は読み手や聞き手の興味や関心を引きます。通常の会話では通り過ぎてしまう何気ない会話でも、少しだけ時間や単位、イントネーション、身振り、量を「ズラす」と相手の印象に残ります。待ち合わせでも「じゃあ1時に駅前で!」というより「じゃあ12時57分には駅前で!」と言ったほうが相手の印象には残ります。

競合が広告で「30分で理解できる!」「徒歩20分」「わずか2,000円」「29歳まで」などとPRを行なっていたら、自社は「たった28分で理解できる!」「歩いてほんの18分7秒ジャスト」「なんと1,980円だけ」「29歳と3ヶ月までOK」といった表現で、相手に「おやっ!?」という気持ちを起こさせましょう。

まずは立ち止まらせて、関心をもたせます。説明と説得は関心を持たせてから行ないます。人間は心で動きます。

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